OEM/ODMの取引設計、契約書作成
この記事は、契約法務を専門とする行政書士:岡田旭(MBA)が、実務経験に基づいて、OEM/ODMに関する取引設計・契約書について解説しています。
当事務所では、これらに関する以下のサービスを提供しています。
(1) 契約書・利用規約の作成・レビュー
(2) 契約書・利用規約ひながた・テンプレートのご提供
(3) 海外サービスの日本市場への参入に係るローカライズ支援
(4) 取引設計・業務提携等に関するコンサルティング・アドバイス
本ページの目次
■OEMとは、ODMとは
■製造物責任法、独占禁止法、取適法等による規制について
■アフターサービスについて
■知的財産権の取扱いについて
■OEM/ODMの契約実務に関するQ&A
■英文契約書の作成、翻訳、ローカライズ支援
■契約書ひながたダウンロード販売
■契約書のオーダーメイド(全国対応、オンライン完結可能)
以下のページもご覧下さい。
デザイン・アート・クリエイティブの契約法務
IPビジネスの取引設計と商品化権許諾契約書の作成
プロパティ広告利用契約の取引設計、契約書作成
継続的取引基本契約書
OEMとは、ODMとは
OEMは Original Equipment Manufacturing/Manufacturer の略であり、納入先ブランドによる製品の受託製造(者)をいいます。すなわちメーカーが納入先である依頼主の注文により、依頼主のブランドの製品を製造すること、またはある企業がメーカーに対して自社ブランド製品の製造を委託することです。
OEM契約書においては、製造委託者が指定する商標・商号・その他の表示を、製造受託者は製品やその梱包材等に付することを定めます。
なお、若干なじみの無い言葉かもしれませんが、ODMというのもあります。 ODMは Original Design Manufacturing の略であり、委託者のブランドで製品を設計、製品開発から生産まですることをいいます。OEMの形が深化した形ともいえます。契約書を作成する立場からいえば、少なくとも「製品開発契約」と「OEM契約」の2本立ての契約で考えた方が良いように思われます。
【ご参考|JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ) 貿易投資相談Q&A】
JETRO|OEM契約とライセンス契約の違い
JETRO|OEM生産とODM生産の違い
製造物責任法、独占禁止法、取適法等による規制について
OEMの場合、製品には製造委託者の商標・商号等が付されており、製造委託者は自社の製品として(一見、製造業者として)販売するので、通常、製造委託者は少なくとも製造物責任法(第2条3項2号)における表示製造者に該当します。
表示製造者であれば、製造業者等に含まれ、通常の製造業者と同じく製造物責任を負うことになります。
→ただし、製造元が製造受託者である旨の表示を製品に付し、かつ、製造委託者が製造業者と誤認させるような表示を製品に付さなければ、製造委託者は製造業者等には含まれない:すなわち製造物責任は専ら製造受託者と判断される場合も考えられます。
※製造物責任法 第2条・第3条の抜粋
第二条 (定義)
この法律において「製造物」とは、製造または加工された動産をいう。
2 この法律において「欠陥」とは、当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。
3 この法律において「製造業者等」とは、次のいずれかに該当する者をいう。
一 当該製造物を業として製造、加工または輸入した者(以下単に「製造業者」という。)
二 自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその氏名、商号、商標その他の表示(以下「氏名等の表示」という。)をした者または当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者
三 前号に掲げる者のほか、当該製造物の製造、加工、輸入または販売に係る形態その他の事情からみて、当該製造物にその実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした者
第三条 (製造物責任)
製造業者等は、その製造、加工、輸入または前条第三項第二号若しくは第三号の氏名等の表示をした製造物であって、その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体または財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。
取適法(中小受託取引適正化法)に基づく規制について
取適法(中小受託取引適正化法)は、中小受託事業者が不当な負担を強いられることのない、公正な取引環境を整えるための法律です。
※ご参考:強行法規について|独占禁止法・取適法
OEM契約を締結する当事者間の取引に独占禁止法や取適法が適用される場合があります。これらの法律は強行法規ですので、注意が必要です。
アフターサービスについて
製品のアフターサービスを製造委託者と製造受託者のどちらが行うかは、OEM契約で取り決めておく必要があります。 また、製品の補修用の部品をどちらの負担でどれだけの期間保有しておくかについても取り決めて、OEM契約書に記載しておいた方が良いでしょう。
知的財産権の取扱いについて
OEMにおいては、製造委託者と製造受託者の間で、双方の知的財産(特許、実用新案、意匠権、著作権など)が相互に開示され利用される場合が多いです。
その場合は、知的財産の帰属などについて契約で取り決めておく必要があります。また、秘密保持に関する取り決めもあわせて行います。
※OEM/ODMは、生産に関する業務提携(アライアンス)です。
OEM/ODMの契約実務に関するQ&A
Q1. そもそもOEMとはどのような取引ですか?
A1. OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略称であり、納入先(依頼主)のブランドで製品を受託製造することを指します。具体的には、メーカーが依頼主の注文を受けて依頼主ブランドの製品を製造したり、企業がメーカーに対して自社ブランド製品の製造を委託したりする形態です。契約書では、製造委託者が指定する商標や商号を、受託者が製品や梱包材に表示することなどを定めます。
Q2. OEMとODMの違いは何ですか?
A2. ODMは「Original Design Manufacturing」の略称で、委託者のブランドで製品の「設計」や「製品開発」から生産までを行うことを指します。OEMの形態がさらに深化したものと言えます。つまり、単に製造するだけでなく、開発・設計段階から受託側が関与する点が大きな違いです。
Q3. ODMの契約書を作成する際、どのような構成にするのが良いですか?
A3. ODM契約は設計・開発の要素を含むため、契約書を作成する立場からは、「製品開発契約」と「OEM契約(製造委託契約)」の2本立てで構成して考えることが推奨されます。
Q4. OEM製品の製造物責任(PL法)は、委託者と受託者のどちらが負いますか?
A4. 通常、製造委託者(ブランドオーナー)が責任を負うことになります。OEM製品には委託者の商標や商号が付され、自社製品として販売されるため、委託者は製造物責任法における「表示製造者」に該当し、「製造業者等」として製造物責任を負うからです。ただし、製品に受託者が製造元である旨を表示し、かつ委託者を製造業者と誤認させる表示がなければ、責任は専ら受託者(実際の製造元)にあると判断される場合も考えられます。
Q5. OEM契約で特に注意すべき法規制はありますか?
A5. はい、独占禁止法や取適法がが適用される場合があります,。これらは当事者の合意に関わらず適用される「強行法規」であるため、契約内容がこれらの法律に違反しないよう注意が必要です。
Q6. OEM取引における知的財産権の扱いはどうすべきですか?
A6. OEMでは委託者と受託者が互いに特許やノウハウなどの知的財産を開示・利用するケースが多いため、契約書で知的財産の帰属について取り決めておく必要があります。あわせて、情報の漏洩を防ぐための秘密保持(NDA)に関する取り決めも行う必要があります。
Q7. 製品のアフターサービスや補修用部品についてはどのように決めるべきですか?
A7. アフターサービスを委託者と受託者のどちらが行うかについて、OEM契約で明確に取り決めておく必要があります。また、補修用部品をどちらの負担で、どれくらいの期間保有するかについても契約書に記載しておくことが推奨されます。
Q8: 契約書のひな形・テンプレートは入手できますか?
A8: はい、契約書ひな形のダウンロード販売を行っています。業界に特化した各種ひな形・テンプレートを用意しており、これらをベースに追加料金でカスタマイズを依頼することも可能です。
→契約書ひながたダウンロード販売をご覧下さい。
Q9: 契約書作成のオーダーメイド依頼をした場合、納品後の修正対応はどうなっていますか?
A9: 契約書の完成品を納品した後でも、1年間で3回までは無料で内容の修正に応じてもらえます。契約内容の見直しや、不測の事態が発生した際に利用できるアフターサービスが含まれています。
→契約書のオーダーメイド(全国対応、オンライン完結可能)をご覧下さい。
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以上の業務は、当事務所内で行う場合と、提携先の翻訳事務所と協働して行う場合があります。
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※食品製造・加工会社が他社ブランド食品の製造・加工を受託する際に委託元と締結する、食品のOEM取引に関する継続的取引基本契約書です。
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※取適法に対応しています。
→ アパレル企画・製造・供給委託基本契約書(OEM)+個別契約書(取適法対応)
※アパレル製品の製造・供給を委託するための基本契約書+個別契約書です。
※OEMに対応する内容としています。
※取適法に対応しています。
→ アパレル企画・製造・供給委託基本契約書(ODM)+個別契約書(取適法対応)
※アパレル製品の企画・製造・供給を委託するための基本契約書+個別契約書です。
※ODMに対応する内容としています。
※取適法に対応しています。
→ アパレルOEM・ODM基本契約書+個別契約書(取適法対応)
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※OEM及びODMの双方に対応する内容としています。
※取適法に対応しています。
→ グッズ製造・供給委託基本契約書(カプセルトイ・キャラクターグッズ等、OEM対応)+個別契約書
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※この記事の監修者:行政書士 岡田旭(MBA)
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